おかきさげシリーズ第15弾
おかきさげシリーズもついに終盤です。
今回は「手本雛形」「家業第一」「内々互い/\孝心の道」をポイントにして理解を深めたいと思います。
おかきさげ本文
「又一つ、第一の理を諭そう。第一には、所々に手本雛型。諭す事情の理の台には、日々という、日々には家業という、これが第一。又一つ、内々互い/\孝心の道、これが第一。二つ一つが天の理と諭し置こう」
「おかきさげ」
このお言葉は30才未満の人に渡される「おかきさげ」のお言葉です。
しかし、30才以上の人は大切にする必要がないかと言えば、そうとは言い切れません。この一文は単なる付け加えとは言えないと思います。
しかしながら、、、
「おかきさげ」が渡されるようになった明治二十年代、別席を運ぶ多くの人は、くりかえしお道の教えを聞き、心に教えを治めた人でした。
そういった時代背景のなかで、特に30才以上の人には必要ないと判断されたのかも知れません。
詳しい時代背景は以下を参照してください。
背景についてはこのぐらいで、、、
さて今回は「手本雛形」「家業第一」「内々互い/\孝心の道」の3つのポイントに分けて解説していきます。
手本雛形について
「第一には、所々に手本雛型」
まず一つ目の手本雛形(ひながた)ですが、これは各々の住居する地元に戻ってから、教祖のひながたを目標にして歩むことを促がされています。
おさづけの理を拝戴した人は「国の宝」とも「国の柱」とも仰せられます。
これは国々所々における貴重な人材という意味です。
ですから、お宝を持っている人にふさわしく、国々所々における「ひながた」(お手本)となるように、つとめてくださいと仰せられます。
人々のお手本となれるようにするためには、まず教祖のひながたを学ぶ必要があります。それは別席で語られる教祖のひながたということができます。
そして、別席で教えられるところのひながた、特に人をたすける(誠)ことを日々に実行することが、お道の歩みといえます。
「ひながた」を歩むということは、常に神様の思召を見つめつつ、自らが行っていることを親神様、教祖がお喜びくださっているのかと、常に「ひながた」から振り返り思案することが大切です。
その角目として、より具体的に、
「家業第一」「内々互い/\孝心の道」という二つが挙げられるのです。
家業第一について
「日々には家業という、これが第一」
「日々には家業という、これが第一」と仰せられるのは、まず一つには家業を大切にするということです。
家業がありながら家業をおろそかにするようでは、国々所々の手本どころか、人としての信用を得ることも難しいのではないでしょうか。
今の時代においては、家業と限定しなくても、サラリーマンや個人事業主、教会従事者など、仕事には様々な形態があります。
そのなかで「家業第一」という言葉は、自分に与えられた仕事を精一杯つとめると解釈しても良いかと思います。
さらに、おさづけの理を頂戴した者は、このおさづけの理を取り次いで、人のたすかりに携わることも大切な使命です。
目の前の身上で困っている人に寄り添い、真剣におさづけを取り次がせていただくことは、神様から任された志事ともいえます。
内々互い/\孝心の道について
次に「内々互い/\孝心の道」ですが、これは睦まじい家庭の意味と思われます。
私たちは親から生まれました。
神様が、これとこれがちょうど良いと繋いでくださった間に生まれるのが命です。
この命を繋いだ親に孝行をすること、そして人類の親である親神様へ孝心の道を歩むことが「孝心の道」となるのです。
睦まじい家庭は「親への孝心をさせていただこう」という、恩に報いる生き方から始まると言えます。
それは家庭における与えられる役割をつとめることです。それは身近な人のたすかる道となり、さらにその歩みは、親神様への孝心へとも昇華されることにもなるでしょう。
二つ一つ
「家業第一」と「内々互い/\孝心の道」を「二つ一つ」にすることが「天の理」と仰せられます。「家業第一」と「内々互い/\孝心の道」という相反する事柄を一つにすることが、天の理であり神様の思召にかなう誠の道ともなるのです。
「おかきさげ」において、
かしもの・かりものの教えを心に治め、日々感謝を捧げて暮らすこと。そして、人をたすける誠の心で歩ませていただくことが示されてきました。
その具体的な歩みが、「家業第一」「内々互い/\孝心の道」という姿であり、国々所々における「ひながた」の歩みとなると、理解することができるでしょう。
陽気ぐらしの具体的な道は、
日々にお与えいただく仕事を精一杯つとめ、睦まじい家庭を築くところにあると「おかきさげ」の最後の一文は締められます。そしてそれが始まりなのです。
日々に、
「おかきさげ」で一日をスタートし、
「おかきさげ」で一日を締めくくる。
そんな日々を積み重ねて、よふぼくとしての歩みを進めていきたいですね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。