「おふでさき」第16号 -資料集-

「おふでさき」第16

冒頭の各項目は『おふでさきのしおり』を参考に記述しています。

1.御執筆開始年月

明治十四年四月

2.お歌数

79首

3.特徴

つとめの意義を説き、勤修の日の到来を説かれ、明日の明るい往還道を示して、人々の胸の掃除、心の入れ替えを急がれている

4.要点

①天の理の教示 1~13

②人間思案によるつとめこしらへ妨害に対するお戒め 14~16

③かんろだいつとめ妨害に対するかやしの切迫 17~22

④音次郎縁談についての親神の予見 23~25

⑤親神の思召を悟り勝手心を去って、陽気づとめの道を進め 26~36

⑥親神、教祖は銘々の心の中を見透して身上に現わし反省させる 37~43

⑦時期の切迫と胸の掃除、心の入れ替え 44~52

⑧太鼓の差止と親神の残念 53〜55

⑨ざんねんをはらす 56〜63

⑩前項の治め方とつとめこしらへ 64〜66

⑪親神の思惑と人間思案 68〜73

⑫刻限の到来と月日つれゆく 74〜79

 5.内容

第十六号 明治十四年四月ヨリ

いまゝてハこのよはじめたにんけんの
もとなる事をたれもしろまい  (16-1)

このたびわこのもとなるをしいかりと
とふぞせかいゑみなをしゑたい  (16-2)

このもとハかぐらりよにんつとめハな
これがしんぢつこのよはしまり  (16-3)

このたひのかぐらとゆうハにんけんを
はじめかけたるをやであるぞや  (16-4)

このもとをしりたるものハないのてな
このしんぢつをみなをしゑるで  (16-5)

いまゝてもにち/\くときたん/\と
ゆうてきかした事ハあれとも  (16-6)

もふけふハいかほど月日ゆうたとて
一れつ心わかりないので    (16-7)

それゆへにもふせへつうがきたるから
せひなくいまわかやしするぞや  (16-8)

このかやし一寸の事とハをもうなよ
あゝちこゝちにをふくみゑるで  (16-9)

このよふのにんけんはじめ元なるを
どこの人でもまだしろまいな  (16-10)

このたびハこのしんちつをせかへぢうへ
どふぞしいかりみなをしゑたい  (16-11)

しかときけこのもとなるとゆうのハな
くにとこたちにをもたりさまや  (16-12)

このをかたどろみづなかをみすまして
うをとみいとをそばいひきよせ  (16-13)

このたびのざねんとゆうわしんからや
これをはらするもよふないかよ  (16-14)

このことを神がしいかりひきうける
どんなかやしもするとをもゑよ  (16-15)

このかやしみへたるならばどこまでも
むねのそふぢがひとりでけるで  (16-16)

いまゝでハとのよな事もみゆるして
ちいとしていた事であれとも  (16-17)

けふの日わもふひがつんであるからな
とんな事でもすぐにかやすで  (16-18)

このところとめる心でくるならば
そのまゝとこい月日でるやら  (16-19)

てるのもなどんな事やらしろまいな
月日むかいにでるでしよちせ  (16-20)

けふの日ハもふぢうふんにつんてある
とのよなみちがあるやしれんで  (16-21)

せかいぢうみな一れつハしかとせよ
なんとき月日つれにてるやら  (16-22)

けふの日ハめづらし事をゆいかける
なにをゆうともたれもしろまい  (16-23)

せかいにハみなとこまてもをなし事
子共かたずけこしらゑをする  (16-24)

いかほどにこしらゑしたとゆうたとて
そのさきなるわたれもしろまい  (16-25)

月日にわどんなをもハくあるやらな
このみちすじハしりたものなし  (16-26)

このさきハとのよなゆめをみるやらな
もんくかハりて心いさむで    (16-27)

とのよふなめづらしゆめをみるやらな
これをあいつにつとめにかゝれ  (16-28)

けふの日ハとのよな事もきいている
なんどきもんくかわる事やら  (16-29)

とのよふな事がありてもうらみなよ
みなめゑ/\にする事やでな  (16-30)

月日にわみな一れつハわが子なり
かハいいゝはいをもていれども  (16-31)

めへ/\にする事ばかりせひハない
そこでちいくりみているのやで  (16-32)

けふの日ハなにもしらすにいるけれど
あすにちをみよゑらいをふくハん(16-33)

このみちがみへたるならばとのよふな
ものでもかなうものわあるまい  (16-34)

月日にハどんなをもハくあるやらな
この心をばたれもしろまい    (16-35)

これをばなみへかけたならとこまても
むねのうちをばひとりすみきる  (16-36)

これからハこのよはじめてなにもかも
ない事ばかりゆいかけるなり  (16-37)

いまゝでハ人の心のしんちつを
たれかしりたるものハなけれど  (16-38)

このたびハ神がをもていでゝるから
どんな事でもみなをしゑるで  (16-39)

このはなしとこの事ともゆハんてな
みのうちさハりこれでしらする  (16-40)

こんな事なんでゆうやとをもうなよ
かわいあまりてゆう事やでな  (16-41)

どのよふな事でもわがみする事に
神のしらんとゆう事わない    (16-42)

それゆへになにもよろづをことハりて
そのゆゑかゝるしことなるぞや  (16-43)

いまゝでハなによの事もぢいくりと
しかゑていたる事であれども  (16-44)

しかときけいまゝでなるのはなしハな
なにをゆうてもきいたばかりや  (16-45)

けふの日ハみちがいそいでいるからな
どんな事てもはやくみへるで  (16-46)

それゆへにでかけてからハとむならん
そこで一れつしやんするよふ  (16-47)

いまゝでも神のくときわたん/\と
いろ/\といてきたるなれとも  (16-48)

いかほとにくどいたとてもたれにても
きゝわけがないをやのさんねん  (16-49)

こゝまてもよいなくときやないほとに
このたびこそハしやんするよふ  (16-50)

このはなしなんとをもふてきいている
つもりかさなりゆへの事やで  (16-51)

けふの日の神のさんねんりいふくわ
よいなる事でないとをもゑよ  (16-52)

月日よりないにんけんやないせかい
はじめかけたるをやであるぞや  (16-53)

そのところなにもしらざる子共にな
たいことめられこのさねんみよ  (16-54)

このたびハこのかやしをばするほとに
みなとこまでもしよちしていよ  (16-55)

けふまてわなにもしらすにいたけれと
さあみへかけたゑらいたのしみ  (16-56)

このみちハどんな事やとをもうかな
せかい一れつむねのそふぢや  (16-57)

この事ハなんの事やとをもている
神のざんねんはらす事やで    (16-58)

このさきハとこの人ともゆハんてな
むねのうちをばみなみているで  (16-59)

けふからわ月日でかけるはたらきに
どんな事をはするやしれんで  (16-60)

いまからの月日はたらきするのハな
どこでするともたれもしろまい  (16-61)
高山もたにそこまてもせかいぢう
一れつをみなあゝちこゝちと  (16-62)

月日よりせかいぢうをばはたらけば
このをさめかたたれもしろまい  (16-63)

それゆへにこのしづめかた一寸しらす
一れつはやくしやんするよふ  (16-64)

つとめてもほかの事とわをもうなよ
たすけたいのが一ちよばかりで  (16-65)

それしらすみなたれにてもたん/\と
なんどあしきのよふにをもふて  (16-66)

にんけんハあざないものてあるからな
なにをゆうともしんをしらすに  (16-67)

けふまてわとんな事てもゆハなんだ
ぢいとしていたこのさねんみよ  (16-68)

これからハ神のをもハくするからハ
とんな事をばするやしれんで  (16-69)

いまゝてハなにもゆうたりをもふたり
まゝにしていた事てあれとも  (16-70)

このさきわ神がしはいをするからハ
とんな事てもまゝにてけんで  (16-71)

にんけんのめゑにハなにもみへねども
神のめゑにハみなみへてある  (16-72)

こしらゑをやるのハしばしまちてくれ
とろみづなかいはめるごとくや  (16-73)

いまゝでハとんな事でもゆハなんだ
けふハなんてもゆハねはならん  (16-74)

もふけふハなんてもかてもみへるてな
こくけんきたら月日つれいく  (16-75)

けふの日ハもふぢうふんにつんてきた
なんときつれにでるやしれんで  (16-76)

つれいくも一寸の事てハないほとに
をふくみへるがたれもしろまい  (16-77)

いかほとのたかいところとゆうたとて
もふけふからわもんくかハるで  (16-78)

さあしやんこれから心いれかへて
しやんさだめん事にいかんで  (16-79)