原典について ~『おさしづ』成立の経緯~

前回から引き続いて「おさしづ」について学ばせていただきます。

「おさしづ」は書き取ることを求められた。

「おさしづ」は教祖(おやさま)が現身を隠された後、本席になられた飯降伊蔵先生が取り次がれるようになられます。そして飯降先生が取り次がれるようになってから、神様は「筆を執って書き取る」ことをとても重要視されるようになります。

「今話筆に付け置け」

「おさしづ」(明治20年3月25日)

「さしづはどんなさしづするやろうと思うやろう。さあ/\さしづ/\。しつかり聞き取れ。筆取れ」

 「おさしづ」(明治23年4月6日)

「事情の話暫く事情を諭すから、落ちの無きよう十分書き取って、十分の心を治めにゃならん。筆が揃うたら話し掛ける」

「おさしづ」(明治28年3月18日)

「よう尋ねた。一字も抜けんよう、悠っくり諭すによって、詳しく筆に取ってくれにゃならん。漏れ落ちてはならんから」

「さあ/\一点筆を打って一字も抜けんよう、悠っくり諭す。」

「おさしづ」(明治32年9月19日)

このように、「おさしづ」は聞くけではなく、書き留めておくこと、さらには一字も抜けないことを強調されるようになります。実際には取次人(とりつぎにん)と書取人(かきとりにん)という立場が設けられ、その場に臨んで「おさしづ」を仰いでいたようです。

神様のお言葉を書き下げるまでのプロセス

そして、その後に聞き取ったところを書き取ったものとを照らし合わせ、誤りのないことを確かめた上で浄書し、願い人がある場合は、神様から頂戴した「おさしづ」についてお話を取り次ぐとともに、頂戴した「おさしづ」を記した書き下げを願い人に渡し、教会本部にはその写しを保存されました。

現在『おさしづ改修版』として私たちが手にしている「おさしづ」は、教祖のお言葉、ならびに本席飯降伊蔵先生を通して下された御神言の筆録を編纂して作られたものなのです。

『おさしづ』の編纂について

「おさしづ」編纂は、本部で保存されてあった書き下げを集成し整理してまとめられました。この作業は昭和2年(1927)から6年(1931)にわたって桝井孝四郎という先生が容易ならぬ努力を傾けられ完成にこぎつけました。

桝井孝四郎(ますいこうしろう)

明治27年(1894)奈良県大和郡山市生まれ、早稲田大学文学部卒業昭和11年(1936)天理教教会本部本部員に登用され、天理教道友社長、おはこび掛主任などを歴任第一回のおさしづ編纂・出版に携わる。著書に『おさしづの手引き』『おさしづ語り草(上)(下)』などがある。

■写真:天理教道友社『おさしづ語り草(上)(下)』より

この作業は神様の言葉を集成することから、たとえ一言でも親神様のお言葉でないものを混ぜる訳にはいきません。ですからこの作業は慎重に進められました。

『おさしづ』に収録されている「おさしづ」の内容について

「おさしづ」に編纂されたものの範囲、ないし集成の基準は、内容の正確さを確保するために限定されました

一、刻限御話の全部
二、教会問題に関係あるもの全部
三、編纂当時の本部在籍者とその家族に関したもの
四、編纂当時の直轄(直属)教会長及びその家族に関したもの

ここに収められていない「おさしづ」はたくさんあると言われておりますが、このようにして編纂され、原典化されました。

『おさしづ』の体裁の変遷

当初、『おさしづ』は三十三巻に分けて刊行されました。昭和2年(1927)10月に第一巻が印刷発行され、昭和6年(1931)6月までに三十三巻が出されています。
それを昭和11年(1936)から12年(1937)にわたり、教祖五十年祭ならびに立教百年祭記念として八巻本にまとめて全教会に下付されます。
しかし、昭和13年(1938)12月26日、諭達第八号が発布され「おさしづ」は教会本部に回収されることになります。
※『おふでさき』も同様に回収されます。詳しくは以下を参照してください。

原典について ~『おふでさき』の回収、ふたたび公刊へ~

2017.07.07

その後、昭和20年(1945)に終戦をむかえたのち、昭和41年(1946)、教祖八十年祭を期して再び全教会に下付されました。このときの『おさしづ』から、拝読しやすいようにとの配慮で、以前に出された八巻本の『おさしづ』をルビ付きの漢字混じりにして、教会の事情に関するものは巻末に一括に配列するなどして整理されます。またこれまで未採録のものを補遺として組み入れ、全体を七巻にまとめて改修版としてだされました。

 

まとめ

・明治二十年以降、神様は筆で書き取ることを重要視される。
・『おさしづ』の編纂は慎重にすすめられた。

明治二十年から四十年にかけて神様は筆で書き取ることを重要視されました。そして、その後、神様の言葉を集成し、教会へ下付することになります。

道の先人たちは一言でも神様のお言葉を間違ってはいけないと慎重に編纂の作業を進められました。慎重に内容を検討した結果『おさしづ』が生まれたのです。

そのおかげで私たちは「おさしづ」を耳にすることができているのです。

教会のお話で「おさしづに〇〇と仰せられるように~」というくだりが出てきたら、それは神様のお言葉ですからしっかりと心を静めて聞かせていただきましょうね☆

さあ、ともに教えを学んで、より良い生活を過ごしてみませんか~☆